こんにちは!古代から伝わるヨガの叡智に、時に科学の視点を交えながら、心と身体を整えるヒントを発信している、ももです🍑
このブログでは、これまで「筋トレ」や「瞑想」がもたらす実践的な効果についてお話ししてきました。しかし、その大元にある「ヨガ」とは、一体何なのでしょうか?
ただのストレッチや、スピリチュアルな儀式だと思われがちなヨガ。その本当の姿は、2500年以上も前から受け継がれる、極めて合理的で、私たちの人生を根底から変える力を持つ「心の取扱説明書」です。
今日は、その奥深い世界の入り口へ、あなたをご案内します。
1.ヨガの語源:全ての答えは「繋がる」という言葉にあった
多くの人が「ヨガ=ポーズ(アーサナ)」だと思っていますが、それはヨガのほんの一部分にすぎません。
ヨガ(Yoga)の語源は、古代インドの言葉であるサンスクリット語の「ユジュ(Yuj)」。その核心的な意味は、「つなぐ」「統合する」です。
何を繋ぐのでしょうか?それは、日常生活の中で、常にバラバラになっている3つのものです。
- 身体(Body):「今ここ」にある、あなたの身体。
- 心(Mind):過去や未来をさまよう、あなたの思考。
- 呼吸(Breath):生命の根源的なリズム。
この3つがバラバラに機能している状態こそが、ストレスや疲労感を生む最大の原因です。ヨガとは、ポーズや呼吸法を通じて、この3つを再び力強く「繋ぎ直す」ための、非常に実践的な技術なのです。
2.ヨガの目的:あなたを縛る「マヤ(幻)」の正体を見破る
では、なぜ私たちは自分と「繋がる」必要があるのでしょうか? ヨガの教えは、その答えを「マヤ(Maya)」、つまり**「幻」**という言葉で説明します。
「マヤ」とは、あなたが「現実」だと思い込んでいる、心のフィルターや社会的な思い込みのこと。「あの人のようになれば幸せだ」「もっとお金があれば不安は消える」…こうした「幻」を追いかけることで、私たちはエネルギーを消耗しています。
ヨガの本当の目的は、この「幻」の存在に冷静に気づき、そのフィルターを取り払うことで、何が本当に重要で、何がどうでもいい悩みだったのかを、クリアに見極める「眼」を養うことにあります。
3.ヨガの実践:賢者パタンジャリが示した「心の成長プログラム」
この「幻」から目覚めるための具体的な方法を示したのが、聖者**パタンジャリ**が遺した、ヨガのバイブル**『ヨーガ・スートラ』**です。
この中で、パタンジャリは心の平穏に至るための、非常に合理的な**「8段階のステップ」**を提示しています。それが**「アシュタンガ・ヨーガ(八支則)」**です。いきなり難しいことをするのではなく、人としての土台から、段階的に自分をマスターしていく、その美しいステップを見ていきましょう。
- ヤマ(社会人としてのマナー):非暴力、正直など、他人との間で、そもそも余計なトラブルやストレスを「作らない」ための5つの心得。
- ニヤマ(自分との良き習慣):清潔さ、満足することなど、自分自身の内側を常に平和で安定した状態に「保つ」ための5つの習慣。
- アーサナ(身体の安定化):瞑想のために、長時間座っても疲れない、快適な身体を作るトレーニング。これが現代の「ヨガのポーズ」の原点です。
- プラーナヤーマ(呼吸の最適化):呼吸を通じて、自律神経や生命エネルギー(プラーナ)を「コントロール」する技術。
- プラティヤハーラ(意識の方向転換):常に外側に向いている五感のアンテナを、自分の「内側」へと引き戻す練習。
- ダーラナー(一点集中):一つの対象に、意識を「ピタッと留める」ための集中力トレーニング。
- ディヤーナ(瞑想):その集中が、努力なく自然に「続いている」状態。いわば、フローやゾーンに入っている状態です。
- サマーディ(一体化):自分という個の意識が消え、対象と完全に一体化する、ヨガが目指す「最高の心の静けさ」。
このステップを見れば、ヨガがいかに論理的で、地に足のついた自己成長のプログラムであるかが、お分かりいただけるかと思います。
まとめ:ヨガは、最高の「自分になる」ための旅
ヨガとは、あなたを全くの別人に変える魔法ではありません。
それは、社会のノイズや思い込みによって見失ってしまった、**「本来の、最高のあなた」**を、もう一度思い出すための、具体的で、誰にでも開かれた道しるべです。
このブログが、あなたの素晴らしい旅の、小さなきっかけになれたら、これ以上嬉しいことはありません。